第14回公演「スペードの館」

 

 緑深い森に建つ華麗な洋館。占い師灯子のご託宣によりここへ三人の孤児が引き取られてくる。物語はそれから十三年後の夏。義母空子の偏愛により、孤児流吾と迅太の間には微妙な亀裂が生まれていた。殺人者流吾の悲しい罪を描く本格派ミステリー。
平成18年6月@中野ポケット 

 

流吾「俺は自分の罪に対する恐怖から彼を殺してしまったんだ。
彼が消えれば俺の罪も消える。空子を失わずにすむ……
空子に嫌われることが、何よりも怖ろしかった」